毎日毎日・・・狭い家のどこからか自分を呼ぶ声の主は〝姑〟である。
そんな姑が一日のうちに決まった時間に家族に発する言葉がこれだ。
「おーいお風呂にはいってー!」
風呂番人の姑である(°°;)
姑は、風呂に家族が切れ目なく時間通りに次々に入らないと気がすまない性格なのだ。
そりゃ、良いことだとは思いますよ、無駄な光熱費もないんだろうし。でも金銭感覚がちょっとだけずれてる姑の頭にはそういう計算があるわけない。経済的観念で風呂番人をしてるんじゃなくて、ただ、お風呂が終わってしまわないと気がすまない・・のだと思う。
そう言えば昔、庭仕事をしているおじいちゃんにもお風呂をせかしていたときの話。
「風呂、風呂、馬鹿みたいにしつこく言うな!入る時は入る。今、ワシはこれをやってるだろうが!」と怒られていた姑。
ハイ、おじいちゃんの叱責に「もっともだ」と深くうなずいた私であります。
当時は、夕方の6時にはお風呂が沸いていました。
なにもしない姑だけど、風呂を沸かすのだけは絶対に姑がやっておりました。
風呂は入れ方があるのだそうです・・・・・・姑方式とでもいいましょうか?まず熱湯を10分入れて、次に水を18分入れるのだそうです。そしたらちょうどいい温度になるとか・・・ってさ、最初から適温にして温水入れたら、短時間で済むんですけど。
・_・??
まあ、今のお風呂は全自動ですからボタンひとつで勝手にわくんですが、風呂を沸かすのに手間暇かけられないことは姑にとってはむしろ不便になった感も見受けられます。
ところで、ある日私はお通夜に行かねばなりませんでした。18時20分には着替えて家を出ねばならない。急いで晩御飯の用意をして出かけようとバタバタやってるときに姑が言うのだ。
「お風呂入っていったら?」
ドテッ>+○
普通さぁー時間ギリギリだよ? 限られた時間、普通”ご飯”だよね? なのに、ご飯より「風呂に入っていけ」とのたまう姑へのストレスが短期上昇する私だった。
そんな時間あるかいな!
「パパッと入ればいいからホラッ入って行けば?ホラッ・・・」
と、しつこい姑。
姑みたいなカラスの行水と違うぞ!そんな手短にはいれるわけないじゃない? もちろん、いまさらお風呂には入れる時間があるわけなく、できたての肉じゃがを一個だけ口にいれて、バタバタと着替えて出かけました。
其の昔――。おじいちゃんが生きている時は、おじいちゃんがいろんな役回りだったので夜に出かけることも多い。ご飯もお風呂も済ませないで出かける機会が多かったおじいちゃん。
このことが同居嫁である私にどんな影響を及ぼすかというと・・・。
この家は男尊女卑、嫁なんて下僕でございます(笑)
なので、おじいちゃんより風呂に先に入るなんてとんでもございません!
新米の同居嫁である私としては、おじいちゃんが帰宅するまでお風呂には入らない意思です。もちろん、よっぽど夜も遅くなるなら入りもしますが、夜の8時ぐらいなら先に入っておく思考が働くわけがありません。
それなのに、当時から風呂番人であった姑が、男尊女卑であるこの家の規律を乱すようなことを言う・・・・・・。
「もう先に入っておき」
そうしてしつこく言う。
「先にお風呂に入っておき」
家風と姑に板挟みなる同居嫁。
姑の言われるままにすれば、おじいちゃんに合わす顔がないし、家風に従えば姑の機嫌が悪くなる・・・・・・。これはもうストレス以外のなにものでもない。
結局、あまりにしつこく風呂に入れというのでシブシブ入ったお風呂。
まあいいか・・・自分の意思で入ったんじゃないんだ。
私はちゃんと家風を守ろうとしたんだから・・・なんだか頭の中が言い訳がましくなりながらも湯が張られたバスタブに深く体を沈めて数分が経過した時。
浴室のすりガラス越しに突然現れた姑。
「ダメじゃ!すぐにあがりなさい!じいさんが帰ってきたんだよ!」
大慌てで混乱する姑には理由があった。
舅は大正後期の生まれの人、家風は掟、それを乱すような者は家人ではないとバッサリやる男だったから、この場合「たかが嫁を自分より先に風呂に入れるとは何事か!」と怒鳴りちらすことは必至。
でも、この時の姑はズルかった。
何故に嫁がおじいちゃんよりも先に風呂に入らねばならなかったかったのか?おじいちゃんには一言も説明せず知らんぷり。はい、それを言ったら、姑が爺さんから怒られるからだ。ズルい姑だ。
それ以来、同じようなシチュエーションは何度もあった。そのたびに「入れ入れ」としつこく訴える姑の言うことを聞かなければ機嫌が悪くなる姑・・・・・・。
もうどうすりゃいいんだ?と悩み、ストレスをふくらましていく日々は終わらない。
耐えるしかない我慢するしかないと心に決めて何年もが過ぎた今、それでも姑の風呂番人は変わらずに健在だ。
定刻になると、嫁と孫に次々に・・・風呂に入れ、次はいれ、次、次・・・と何度も大声で言う姑。子供達は姑のことを「風呂キチガイ」と呼んでおります。
――同居する姑と家族の、お風呂にまつわる話は尽きない。
家人には風呂風呂と口やかましい姑だけど、そもそも姑は二日おきにしか風呂に入らない!この現象は高齢の姑と同居していれば珍しいケースではないと思う。さておき、自分は風呂に入らないくせに夕方の四時から風呂の準備を始める姑。
いくらなんでも早すぎるんだよ!姑さん。
最初に息子が入ったとしても6時、その2時間は無駄な時間。それを旦那が注意しますと「ちゃんと熱ーく沸かしてるから関係ない(⌒^⌒)」?ちと違うと思うのだがなぁ?
家のお風呂が電気式のユニットバスとなった今。
風呂の準備はボタン一つでOKです。ピッと押すだけでOKです。しかし、姑にはボタンひとつを複雑に解釈してしまう。
毎日、子供が帰ると「風呂のボタンを押すが電源が入らないから入れろ」としつこくつきまとうらしく「このボタンを押すのは要領がいるの?ギューって押すの?電気なんて風呂とは関係ないじゃろう?」って、意味不明の文句を子供相手にタラタラと・・・‥。
そりゃ子供に風呂キチガイと言われるわけだよ。
毎晩、ダイエット体操をやってる私です。
で、お風呂前に体操をやってると姑がこんなことをのたまう。
「何しよっ??早くお風呂にはいらんかねーお風呂〜風呂〜早くはいって〜」
「これが終わってから入りますー!!」
毎日毎日、同じことを言わねばならないストレスはハンパじゃないのだ。嘘のようですけど、本当に毎日です。毎日、同じ繰り返しの受け答えにストレスはたまるばかりの同居嫁なのです。ダイエット体操ぐらい、落ち着いてさせておくれー!
旦那が帰ってきても「風呂、風呂、風呂」
いえ、最近は旦那がひどく怒ったことがあって、旦那には言えない姑。すると姑、代わりに「あんたが早く入るように言いなさい」と嫁に言わせようとする姑。
風呂に入れ風呂に入れ・・・・・・
うるさーーーーーぃ!!!
黙って部屋に引っ込んで饅頭食ってテレビでも見てろーー!!
とにかくしつこいバーさんであるシャークネス姑なのだ。
人の事が気になってしょうがない、自分の思った行動を人がしないと気が気じゃない、これって姑の本能なんだろうか?
本気でどっかのネジが壊れてるんじゃないかと思う同居嫁である。